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４つの病態の正体

肩関節の痛みは、多くの方が掌で包むように訴えることが多いと思います。
では、肩関節を掌で包むと、その下にはどんな組織があるのでしょうか？
それは、
・肩甲上腕関節（関節包内）
・肩鎖関節
・第２肩関節
・結節間溝
の４つの関節があります。

どれも、肩を掌で包むと示せる関節です。
今回、講師の千葉先生は、肩関節の臨床における痛みの多くはこれらの組織に起因すると指摘しています。

臨床現場ではよく肩関節周囲炎と診断されますが、具体的に何が痛いのかを評価しなければ、どのような治療をするかは明確になりません。

では、肩関節周囲の痛みに対して、４つの組織を断定するには知識と技術が必要です。千葉先生は、この４つの組織を断定するためには、疼痛軽減テストを使用して、これらの組織からの痛みを判断しています。

今回の講義では、これら４つの組織の病態的な特徴、痛みの組織である断定評価方法、そしてその治療方法について解説いたします。

概要

肩の痛みは、そのほとんどが①関節包内（肩甲上腕関節）、②第二肩関節、③肩鎖関節、④結節間溝の
いずれかの病態が原因ですが、これらの関節は自分の手の平で覆うことが出来る範囲内に集中しているため、
肩関節周囲炎や五十肩と一括りに扱われることが多く、治療法も同じであることがよくあります。

しかし、病態が異なる痛みに対して、同じような運動療法を行っても症状を改善させることは期待できません。

肩関節痛を改善させるためには、
痛みの元である病態部位を特定し、その発生メカニズムに対して的確に対応することが重要です。

今回の講習会では前述した4つの関節で生じる代表的な肩関節疾患の病態を説明し、
それに対する対処法について解説します。

１）肩甲上腕関節
　　＊肩関節周囲炎の病態と治療
２）第二肩関節
　　＊インピンジメント症候群の病態と治療
３）肩鎖関節
　　＊肩鎖関節損傷の病態と治療
４）結節間溝
　　＊上腕二頭筋長頭腱損傷の病態と治療

講師

千葉慎一 先生

ウェルケアわきた整形外科/理学療法士

【経歴】
1989年3月　岩手リハビリテーション学院卒業
1989年4月　盛岡繋温泉病院入職
1992年4月　昭和大学藤が丘リハビリテーション病院入職
1995年2月　東京読売巨人軍トレーナー
1998年4月　昭和大学藤が丘リハビリテーション病院入職
2013年3月　昭和大学大学院保健医療学研究科前期課程修了
2015年1月　昭和大学病院へ異動
2017年7月　昭和大学病院附属東病院へ異動
2019年3月　昭和大学大学院保健医療学研究科後期課程修了
2019年4月　医療法人社団 裕正会 脇田整形外科入職
2019年9月　医療法人社団 裕正会 ウェルケアわきた整形外科へ異動

【東京2020オリンピック】
野球競技理学療法サービスコーディネーター
野球競技会場チーフ理学療法士

【その他】
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本肩関節理学療法研究会　理事

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